1学期目の履修科目紹介① ~EUの政治~

Euroculture1学期目の授業紹介。第1弾はEUの政治。
この授業は1ブロック(7週)で完結しました。その短さゆえに、1回の授業内容の濃さがすさまじかったです。

初回講義で教授が「Bachelor(3年分)の内容を7週間でやるから、課題が多いけど、頑張ってついてきてね!^^」と冗談っぽく言ってたのは、どうやら本気だったようです…!

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授業内容

EU統合の歴史、各加盟国の思惑、条約や機関の役割、意思決定の方法、危機対応など、EU政治の基礎を学びました。学士課程でもこの分野を学びましたが、初見の内容が結構ありました。

(忘れているだけな気もします)

この授業で主に使っていた書籍はこちらの2冊▼

  • Cini, Michelle, Pérez-Solórzano Borragán Nieves, and Oxford University Press. 2019. European Union Politics Sixth ed. Oxford, United Kingdom: Oxford University Press.
  • Dinan, Desmond, Neill Nugent, and William E Paterson, eds. 2017. The European Union in Crisis. The European Union Series. London: Palgrave, Macmillan education.

▼こちらの本もおすすめです。

レクチャー形式の授業でしたが、教授がクイズをはさんで、学生側がアクティブに参加できる雰囲気でした。

課題とテスト

Reading / Podcast

上で紹介した教科書といくつかの論文を、授業準備として事前に読みました。たまにPodcast Another Europe is Possibleを聞く課題も。ただ、これらの量が毎週尋常ではなかったんです!!たとえば、教科書4章と論文2本の合わせて100ページぐらいとか。

授業が始まったばかりの頃は、要領をつかめず、全然課題が終わらなくて焦りました。このままでは卒業できないと悩んだくらいです。数週間後には、いい意味で諦めがつきましたが。笑

いい感じに読み飛ばせる力が必要ですね!

Europe Café

これは、グループディスカッションの呼び名です。ゆるい名前ですが、お題はめちゃくちゃハード。講義直後の1時間で議論することになっていましたが、全くもって1時間で終わることはなく、毎週昼休みも全て費やしました。

オランダ、イタリア、ルーマニア出身のクラスメイト3人と同じグループになったのですが、彼らの知識量が半端なく、私はほとんどディスカッションに参加できませんでした…涙。でも、EU内の異なる地域から来た3人の意見の違いを聞けたのは、とてもおもしろかったです。

彼らの出身国は同じEU加盟国と言えど、特徴がかなり違います↓

  • オランダ :裕福な北側/初期メンバー/倹約国/小国
  • イタリア :困窮する南側/初期メンバー
  • ルーマニア:まだ発展途上と言われる東側/新参者

こんなに特色の異なる国々が一つにまとまってると思うと、EUって不思議ですよね。そこを研究するのが楽しいです。

Final Exam

エッセー形式のテストでした。
エッセーのお題が4問出題されて、それぞれ600語で解答を書くというもの。テストは日曜から始まり、2日後の火曜が提出期限だったので、計3日間もかけて作成しました。

エッセーのお題は、こんな感じです↓

  1. 「危機」と称される欧州の過去の出来事を2つ説明。現在の「危機」との比較。
  2. 欧州統合の主流理論(新機能主義など)を説明。その理論で現在の危機をどの程度予測できたか?
  3. 小国であることは、EUの政策決定で不利に働くか?意見を最大限反映するための手段は?
  4. EU拡大はもう起きないのか?もし拡大しない場合、どのような点でEUの外交が複雑化するか?

とにかく終わって一安心。

Policy Paper

これは、グループレポートのこと。
EUの機関に提出するという設定で、意見状を模擬的に作成する課題でした。意見状を書くためには、EUの課題を分析し、解決策を検討する必要があります。

私たちはEIOPA(EUの金融を監督する機関)の代表者として、EUのコロナ対応の課題を分析し、より良いリスクマネジメントを実現するための提案を作成しました。リスクマネジメントや金融に関しては素人なので、一文字も書けないのではないかと不安になりましたが、グループメンバーに助けてもらいながら無事完成!

まとめ

日本の大学でEU統合を学んだ際は、ポジティブな面が強調されていました。しかし、今回は危機やEuroscepticism(欧州懐疑主義)などのネガティブな面も学べた点が、すごく興味深かったです。

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